ドミネーターは既に少しでも問題の可能性につながる有害物質を取り除いた次期世代に向けたワックスの開発を完成させています。 
これは、我々ドミネーター社のパフォーマンスのみならず、環境的にも常に最高の商品を作り上げるという企業概念に基づいています。ドミネーターはこれからもアスリートや地球に優しく、安全でそしてより速い商品を誰よりも最初にこの世に送り出していく事に全力を注いで行きます。 


フルオロケミカル(フッ素化学製品)の活躍

1950年以来、フルオロケミカル(フッ素化学製品)は多くの分野で広く活用されてきました。フルオロケミカルは低摩擦と水分/油を弾く2つの重要な要素のおかげで非常に重宝されています。


フルオロケミカル 主な製品

テフロン(デュポン社の製品名)、ポリテラフルロエチレン(PTFE) 、他


使用例

テフロン鍋、プリント基板、エンジンコンポーネント(メタルの表面に物質がくっつきにくくするコーティング)、テーブルクロス、レインコート、家具カバー、等。 オイル、汚れ、水性汚れ等を表面から弾く。
例えばバーベキューで使う紙皿に何もコーティングがされていない場合、ソースや油、サラダドレッシングが紙皿に浸透し、皿を通り抜けて衣類等を汚してしまうでしょう。またポップコーンを電子レンジで作る時にコーティングがされていない紙皿を使用すると油で紙は破れてしまいます。そしてドッグフード等油や脂分を多く含んだものはコーティングされていない紙を使用した場合、すぐに紙はギトギトになってしまいます。

フルオロケミカルはまた燃料火災の際に使用される消火剤にも使用されており、AFFFと呼ばれています。
建物や森林の火災を消火するには水を使用しますが、燃料火災は水では消火出来ません。火が燃え続けるには酸素が必要なため、燃えている物質に水分でカバーをし酸素が行かなくなり消火となります。燃料の場合、水は燃料よりも重いため火に水をかけても燃料よりも重い水は下部に潜ってしまい酸素は火に通い続けます。
AFFF物質に水に加えることでフォーム状となります。この泡状のフォームは燃料よりも軽いため燃料の上に被さり、酸素を遮断し消火が可能となります。
このAFFF物質は油田、空港、ガソリンスタンド、航空機他、燃料が保管されている場所での消火活動に軍事産業および民間企業に広く活用されています。




スキーやスノーボードのワックス業界

フルオロケミカルは滑走面を水分や汚れから守りより滑走感覚を良くするためでも使用されています。右側のスキーの写真はフッ素化学製品でコーティングされた板で左側は普通のパラフィンを使用したものです。フルオロケミカルの役割を分かりやすくするために下記にビジュアル化します。見えている傘はすべて顕微鏡でしか判別できない超ミクロサイズです。
一定のフルオロケミカルが隣同士で並ぶとお互いがきつく結合し平行に整列した小さな集合体になります。図Sで見られるように傘は基盤に直接結合する場合と、結合グループを通して基盤に結合する場合があります。(図L)



フルオロケミカル

これらのフルオロケミカル(傘の集合体)はフルオロカーボン(炭化フッ素)のブロック(構成要素)から構成されており、
下記の四角の形をしたブロック(C)と表します。Cの隣にある番号はフルオロカーボンのブロックがフルオロケミカル(各傘)に何個使用されているのかを表しています。



傘が連結グループを通して基板に結合する場合で水や油を弾くには最低でもC8個で構成された各フルオロケミカル(傘)が必要となります。 そして、傘が直接基板に結合された場合は最低でもC20個が必要となります。



PFOAとPFOS

フルオロケミカルは、この50年間その特有な撥水性質のため、工業、軍事産業、一般消費者用製品等全ての分野において広く使用されてきましたが、1990年代には問題意識が現れ始めました。二つの合成化学物質、PFOA(ペルフオロオクタン酸)とPFOS(ペルフルオロオクチルスルホン酸) が、世界的規模で自然環境、野生動物、そして人間の体内から検出されたのです。 これらの酸性物質は自然環境で分解しにくく人間や野生動物の体内に蓄積し(体内に入ると滞在期間が長期となる)、毒性を持っています。 これらの酸性物質はほとんどのフルロケミカル構成に含まれていないため科学者達はこのような高濃度の酸性物質の検出に驚き、理解に苦しむ所でした。 後の研究でフルオロケミカルは 生体内変換(すなわち、人間や生物の体内で変化するということ)を起こしPFOAやPFOSに変わるという強い兆候が見つけられました。 フルオロケミカルが人間の体内に入って行く可能性として: テフロン加工された調理器具の使用により食物に吸収され多物質が体内に蓄積していく; これは近年テフロンフリーの調理器具が紹介されたきっかけとなりました。 そして毎年アメリカ人に消費される110億枚のマイクロウェーブ用ポプコーンバッグの内部使用されているフルオロケミカルのコーティングはほんの微量ながらポップコーンを食べるたびに体内に蓄積されて行き、廃棄されたバッグは埋め立て地の大地に蓄積されます。軍隊では空軍が消化器(AFFF)を使用してトレーニングを行いますが、空軍の格納庫一カ所あたり年間約800リッターのAFFFがトレーニングで消火されますので、世界規模では年間何億、何十億リッターという単位のAFFFが消費され、それらは大地、川、そして海へと流れ込んで行きます。


EPA(アメリカ環境保護庁)からの発表

2006年にEPA(アメリカ環境保護庁)が世界のフルオロケミカル製造メーカーを代表する8社を集め(アメリカ、ヨーロッパ、日本を含む) 一定のフルオロケミカル(フッ素化学製品)の排出を2015年までに自主的に廃止するように促す発表を行いました。 

1. 2010年には体及び環境に害を及ぼし長期間滞在するPFOAのエミッションを95%削減する
2. 2015年にはこれらのケミカルを生成するもののエミッションを廃止すること、すなわちC8以上をベースとするフルオロケミカルは自主的に市場から撤退を促すものとする

2006年以降、主立ったC8以上のフルロケミカル廃止運動参加国
アメリカ EPA / カナダ / ヨーロッパ 欧州連合 / オーストラリア NICNAS

2013年9月30日、 EPAから現在一定のフルオロケミカル製品の情報を再度見直している最中で、今後一定のフルオロケミカルの廃止を自主的ではなく強制的にする可能性があると発表がありました。


環境に優しいフルオロケミカル

調査結果ではC6以下のフルオロケミカルはC8以上のような健康及び環境的に害を及ぼさない事が発見されましたが、問題はC6以下のフルロケミカルは撥水及び油撥性能が不十分である事です。 下記の図でも解る通り、緑の傘で示されたC6フルオロケミカルはお互いを抜けて自由に動き回れるため水や油への十分なバリアとならないのです。



フルオロケミカルのスキー/スノーボードワックス業界へのインパクト

フルオロカーボンのオーバーレイ(スタートワックスのパウダー等): C20以上
フルオロワックス(フッ素ワックス): C8またはC8、C10、C12の組み合わせ

自主廃止運動に伴う各ワックスメーカーの選択肢
パフォーマンスを維持するため有害物質になりうるフルオロの自主廃止には参加しない。有害物質になりうるフルオロをEPAから安全と認定されているフルオロ物質をそれがパフォーマンスに乏しいものとなっても代わりに使用するパフォーマンスが良く、かつ環境に安全なフルオロを開発する。

ワックスの人体に与える影響

スキー/スノーボードワックスは環境に影響を与えているフルオロケミカルの僅か100万分の1以下に過ぎませんが、社会的な責任として我々は環境問題を解決する為に研究を続けるべきです。しかしながらC8以上のフルオロケミカルをスキーワックスから廃止するにはさらに重要な理由があります。最近の調査結果で、クロスカントリースキーのプロサービスマンの多くから一般の約20倍という高いPFOA(図の黒/黄模様の四角)が血液から検出されたのです。
PFOA成分はスキーワックスに含まれていないため驚きの結果となりましたが、この事からフッ素ワックスもPFOAに生体内変換するという結果が解ったのです。

こういった種類のニュースが発表されるたびにある一般の人々から憤怒の声があがりますが、忘れてはならないのはケミカル会社は決して地球や人間に害を与えるつもりは無いという事です。 もう少しこの状況を解り安くバランスを取って説明してみましょう。 今我々の着ている洋服から幾多の命を救って来た抗生物質にいたるまで、今我々の生きている世界は化学製品無しにはありえません。新たな化学製品が完成した時は、歴史上今まで奇跡と言われて後に害を及ぼすと立証された多くのものと同じく、それが長期的にどのような影響を及ぼすのか解り得ないのが現状です。ペスティサイドは多くの人口に与えられていますが、後にいろんな面において害を及ぼす事が解りました。ベンジンは最も一般的な工業溶液でしたが、常に身をさらしている化学研究所の研究員から白血病を促す事が解り廃止されました。クロロフォルムは何十年も手術の際に麻酔として使用されて来ましたが後に肝臓癌を発生させる原因となる事が解りました。 ドライクリーニング液、人工シリコンブレスト、食物用着色、保存液等、例を挙げればきりがありません。

今日安全と思われているものが未来では危険物となりうるわけです。C8ベースのAFFF(消火液)は火事から数えきれない命、飛行機、油田、船舶を救ってきました。当時はAFFFが消火に使用されたあと大地や海に流れ込み後にPFOAやPFOSに変換していくなど想像もつきませんでした。何が安全で何が危険なのか、非常に不確定なのです。
10年以上のテストの後でもPFOAが人体に害を及ぼす事は100%確証されていません。もし確証されていればEPAは自主廃止ではなく強制的に廃止させているはずです。

ドミネーターでは、起業以来安全に対しては常に厳しいスタンダードを設けて来ました。設立以来我々はフッ素ワックスのアイロン時にはマスク(レスピレーター)を使用する事をレコメンドして来ましたが、メジャーワックスメーカーからフッ素ワックスは医学的にテストされ人体に害は全く無いと反論を受けています。これは、一ヶ月にタバコを1000本吸う人が翌月に癌にならなかったためタバコは肺癌にならないと言っているのと同じ事なのです。 長期に渡りワックスを含む化学製品を扱う人は自分なりに注意を計る必要がある事は言うまでもありません。 細心の注意を計って無駄になっても後に後悔するよりはましですね。


ドミネーターの新たなC6への試み

EPAが2006年にこの発表を行った時からドミネーターではC8の代わりにC6でもより高いフッ素効果を実現するように研究と開発を行って来ました。結果、C6でもC8と同じ撥水・油撥効果のある成分を完成させることに成功しました。(具体的な内容に関しては複雑な化学のもと、もちろん明かす事は出来ません)

一般的コンセプト
お互いを通り抜け自由に動く事が出来る緑の傘を結合グループをつなげて動作を限定することにより、緑の傘は完全な平行では無いが自由に動き回っていた状態よりは動きが限定される。我々はお互いを引きつけ合うリンキンググループを開発する事によって緑の傘が近くに寄り添って水分や油をブロックする成分を完成させました。下記の図に見られるよう、標準のリンキンググループ(黄色)は相互作用せず傘は多方向を向いているため水や油を通してしまいますが、新しく開発したリンキンググループ(緑色)はお互いを寄せ合い(バネによって結合を表す)緑の傘をきつく結合させているため水や油を弾く事が出来るのです。


ドミネーターのC6以降計画

フルオロワックス
2009年  C6/10%、C8/90%
2013年  C6/35〜65% C8/35〜65%
2014年  C6/100%

オーバーレイ(スタートワックス)
2013年: 65SF:C6/100%  Q5、Q6、Q7、TF100:C6/60%以上  Q: C20/100%
2014年: 65SF: C6/100%  Q5、Q6、Q7、TF100:C6/60%以上  Qを改良:C6/100%近く

まだC8以上のフルオロケミカルを使用することは条例的に廃止されていませんが、ドミネーターは既に少しでも問題の可能性につながる有害物質を取り除いた次期世代に向けたワックスの開発を完成させています。 
これは、我々ドミネーター社のパフォーマンスのみならず、環境的にも常に最高の商品を作り上げるという企業概念に基づいています。

ドミネーターはこれからもアスリートや地球に優しく、安全でそしてより速い商品を誰よりも最初にこの世に送り出していく事に全力を注いで行きます。